2016年2月13日土曜日

ビグマリオン事件の第二段階は 起訴はコッペでなくサルコジ

(パリ=飛田正夫2016/02/13 15:12日本標準時)12日、テレビ(BFMTV)が、モー市長で前国民運動連合(UMP今の「共和党」)のジャン・フランソワ・コッペ前議長がサルコジ前大統領の2007年の大統領運動資金枠での上限規定の超過額を代行して支払っていた。これは財政面での違反事件でビグマリオン(Bygmalion、Event&Cie)事件と言っているものだ。裁判所は無罪判決を12日に出したが、一体どうしてそれがコッペが可能になったのか?などとスタジオに並んだBFMTVのジャーナリストたちがみんなでうすら笑いしていたが、知らないのか?誰も説明をしない。サルコジに遠慮でもしているのか?不思議なテレビである。チャレンジャー(Challenges.fr)誌は今回のコッペ氏の裁判所出頭の理由を、モー市長周辺や警察筋からの情報を元に書いている。まず、UMP前議長のコッペは2月8日にパリ裁判所に「起訴」されたのではなくて、「重要参考証人」として出頭したので判事に裁かれない。この「重要参考証人」とは、単なる証人ではなくて、「起訴」一歩手前の容疑者を指しているが、しかし裁かれるわけではないということだ。ビグマリオン事件では、UMPがサルコジの大統領選挙運動資金の上限の超過分を偽造請求書で作らせて、UMP(コッペ議長)から金が支払われた違反問題だが、今度は調査が進むにしたがってこの偽造請求書だけが問題なのでなくて、次第次第にもう一つのサルコジ自身の問題に焦点が収束してきているからだという。情報筋からは、次の裁判所出廷はサルコジ前大統領であって、それはそんなに遠くはないということだ。

ビグマリオン(Bygmalion、Event&Cie)での新たな局面は同様に金の問題だが、もっと別の所に移ってきている。 


それは2012年のサルコジ前大統領選挙を支援する国民運動連合UMP(今の「共和党」)では1350万ユーロ(約20億2500万円)が出費されたと記録されている。しかし大統領選挙運動経費に実際に使われた総金額は、運営費、講演会場や設営費、ビラ・プリント等や出版費、通信や世論調査費用などで300万ユーロ(約4億5000万円)でしかなかった。今後の焦点は、その差額の1050万ユーロ(約16億2000万円)が行方不明金となっていることだ。 


そのためにこの行方をめぐり、このサルコジ用の大統領選挙運動資金を誰かが、国民運動連合UMPの金庫から引き出して、サルコジの選挙運動費を支払い、誰かが残りの約16億2000万円をどこかに隠し持っているという大変な話しになってきている。


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コッペUMP前議長 サルコジの選挙違反説明で「起訴」と「証人」の間で 参考人喚http://franettese.blogspot.fr/2016/02/ump.html


http://franettese.blogspot.fr/2015/04/blog-post.html


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【参考記事】
http://www.challenges.fr/politique/les-republicains/20160208.CHA4828/campagne-de-sarkozy-cope-entendu-comme-temoin-assiste.html
http://www.challenges.fr/politique/les-republicains/20160208.CHA4828/campagne-de-sarkozy-cope-entendu-comme-temoin-assiste.html


http://www.larep.fr/france-monde/actualites/economie-politique/politique/2016/02/08/primaire-a-droite-cope-dira-d-ici-quelques-semaines-s-il-est-candidat_11774864.html