2013年6月3日月曜日

バイル議長発言 タピ裁判の4千30億損害賠償金 判決はサルコジ周辺で組織化? 

 仏国営ラジオ・フランス・アンフォのラファエル・ドイチマンさんのマイクの前に5月30日に出演したフランソワ・バイル議長(民主運動モデム)は、タピ事件でのサルコジ前大統領周辺とタピ氏との繋がりは非常に強いものがあり、組織化された公式の裁判を回避した私設の調停裁判を組織した可能性がありフランスの第五共和制始まって以来のスキャンダルであると発言した。4億3百万ユーロ(約4千30億円)が当時国立のリヨネ銀行から損害賠償金としてタピ氏に支払われた。
Bayrou et l'affaire Tapie : l'Etat "a le devoir... par FranceInfohttp://www.dailymotion.com/video/x10ch4w_bayrou-et-l-affaire-tapie-l-etat-a-le-devoir-de-faire-un-recours_news

 5月29日に元ベルサイユ高等裁判所の総長のピエール・エストゥップ(Pierre Estoup)氏86歳が汚職容疑で検挙された。エストゥップ氏はタピ事件を裁いた私設の仲裁裁判の3人の判事の1人。最近家宅捜査を受けていた。タピ氏の書いた本の中からタピ氏がエストゥップ氏へお礼をしたためた断簡が発見された為に、両者の関係が指摘され裁判の中立性に疑問が起こっていた

 ドイチマンー2月28日(3ヶ月前)にバイル議長は既にフランス・アンフォでこの事件を話していたが、その時のテープを聞き直してみると、いったい誰がこの事件の裏にいてスポーツ用品の世界的メーカー・アディダス社長のベルナール・タピ氏に誰が金をあげたのか?誰が背後にいたのか?と質問をしたのでした。

 議長   ー自分はその質問に十分に答えることはできない。疑惑は問題を解決させない。確かなことは、この事件は長い時間をかけて準備されてきたということ。二つ目はこの事件はフランスの最高権力者の承認なしには起こり得ないということなのです。フランスは特に小さなことでも最高責任者が決めていくのはご存知の通りです。4億3百万ユーロというのは巨額な金額なのです。

 ドイチマンー貴方が3ヶ月前にいったように、背後にはサルコジ氏がいたと考えるのですね。彼がいなければできなかったということですね。

 ドイチマンーどういう理由があって、4億3百万ユーロという大金をベルナール・タピにあげる承認がなされたのか?

 議長   ーいったいどういう理由が存在したのか不思議である。国側の義務として金が払われるように組織化をした。私はこれを証拠立ててはまだいないが、仮定的に私は考えを進めると、そこに何かの圧力があったのか?政治的な圧力であったのか?誰もわからない。これは非常に重大な事件であって、私はフランスの第五共和制で最大のスキャンダルであると考える。

  ドイチマンーピエール・エストゥップの他の2人の判事も知っていたのか?

  議長   ーわたしはそれはわからない。たしかによく知り合った同僚でお互いに仲間意識はあったかもしれない。3人の司法官がこれを準備したとも考えることも可能だが、私はそこにいなかったしそれはわからない。しかし確かなことで私が知っていてみんなが言ってないことは、会計院の責任で書いていることだが、この事件は誤りであったということである。これも一連の関係者がすべで組織化されたもので巨額なお金の誤魔化しがあった。この組織化された一連のものが審査されるのであってエストゥップ氏だけではないことは明白なことである。一つ重大なことをいわせてもらえば現政府はこの事件の修復を今後しなければならなくなったということである。

  ドイチマンー最後の質問です。現在、9つの審議がなされていて、長年にわたり審議がなされていて経費がかかっている。最終的に高くつくのではないか?

  議長   ーみんながそういうのは話しのいいようで、善良な人々を理解させるためだがそれはちがう。非常に簡単なことで、それは最高裁判所が前の判決を法的根拠がないとしてくつがえし退けたということだ。それで私的な調停裁判への道を探すことを許すことになったのだ。