2016年2月3日水曜日

ミッシェランのレストラン格付け発表前夜に ローザンヌの3つ星料理長が自殺

(パリ=飛田正夫2016/02/03 12:39日本標準時)ミッシェランの3つ星レストランの格付けを20年ほど前から持っているスイスのローザンヌ近くのクリジエ(Crissier)にあるホテル・レストランの料理長ブノワ・ヴィオリエ氏(44歳)が、1日のガイド・ミシェランのレストラン格付け発表を前に1月30日に死亡した。同氏は2年前からスイス国籍をとっていた。最近は仏外務省主催の世界の100レストランの首位に輝いていた。警察によるとピストル自殺したと見られる。ここで、私たちは直ぐに思い出すのが、ミシェランの3つ星を失って気力を亡くして、2003年2月25日に52歳で自殺したブルゴーニュ地方のコット・ドオールのソーリューにあるレストランの調理長ベルナール・ゾワゾー氏のことである。ブノワ・ヴィオリエ氏は星を失う予感でもあったのだろうか?レストランの三ツ星を取ること失うことに一喜一憂するのではなく、人生の困難を生き抜くことの方が、価値があることを忘れたようだ。ミッシェランの星などに躍らせられて右往左往している食客がいるとしたら、星で死ぬ人がいることの責任の一部を考えないわけにはいかない。

リヨンの三ツ星レストランのポール・ヴォキューズ氏は、ブノワ・ヴィオリエ氏が黒い帽子を被っていたことからか、フランス・ガストロノミー料理の教皇であったと書いている。
三度続けて三ツ星に輝いた唯一の女性料理長のアンヌ・ソフィ・ピックさんは、本当に淋しいことだとヴィオリエ氏の死を追悼し、私は言葉が続かないと話した。

昨年の11月にローザンヌでスイスのミッシェラン社と接触し2016年の3つ星がもらえるものと思っていたようだ。

ミッシェラン社は2月1日11時に2006年度のレストラン格付けを発表した。星のあるレストランは2015年の609店に対し2016年は600店でその内の54店が新たに加わった。

【参考記事】
http://www.ladepeche.fr/article/2016/01/31/2267496-deces-grand-chef-cuisinier-franco-suisse-benoit-violier-suicide-probable.html
http://www.huffingtonpost.fr/2016/02/01/benoit-violier-mort-chef-etoile-franco-suisse-suicide-cuisine-gastronomie-restaurant-hotel-de-ville-crissier_n_9129112.html
http://www.lexpress.fr/styles/saveurs/restaurant/revelations-sur-la-mort-de-bernard-loiseau_1212448.html

http://www.francesoir.fr/societe-faits-divers/mort-du-chef-trois-etoiles-benoit-violier-un-suicide-presume