2016年2月4日木曜日

仏大統領官邸世論調査費の公金横領癒着罪で 次々とサルコジ側近が起訴 

(パリ=飛田正夫2016/02/04 13:03日本標準時)3日、サルコジ前大統領の諮問官ジャン・ミッシェル・ゴーダール(Jean-Michel Goudard )氏が起訴された。これは2日にサルコジ前大統領の官房長官エマニュエル・ミニョンが世論調査での不正行為とエリゼ大統領官邸の公金汚職・公共財横領の罪で起訴されたのと同罪での起訴となっている。先週からではサルコジの協力者で官房長官を務めたエマニュエル・ミニョンやサルコジの諮問官であったジュリアン・ヴォープレなどが起訴されている。サルコジのエリゼ大統領官邸公費を使って行った世論調査で一般にオファーが告示されずに内輪の調査会社に仕事を流したという企業癒着の温情主義の罪で起訴されたもの。世論調査好きのサルコジは、特定の調査会社7社で300回ほどの私的な調査を行い、総額1000万ユーロ(約15億万円)の調査費用が一般公示無しで行われた。この時に、サルコジの友人であるダチ法務大臣の子供の父親が不明であったことに対する、人気度の変化を世論調査したりしている。

この事件に関係したサルコジの情報担当者で参謀役だったパトリック・ビュィソン(Patrick Buisson)もエリゼ大統領官邸の公金汚職・公共財横領の罪で起訴されていた。ビュィソンは一人だけで2年間で140万ユーロ(約2億1千万円)を儲けていると言われている。調査会社オピニオンウェーの社長でサルコジの相談役であったピィエール・ジャコメッティは2007年から2012年のサルコジ時代にエリゼ大統領官邸から、温情主義の契約で250万ユーロ(約3億7千500万円)の仕事を得ていた。

すでにゲアン元内相・エリゼ大統領官邸総書記官や元官房長官のグザヴィエ・ムスカも起訴されていて、サルコジ周辺は動揺しだしている。国営ラジオ・フランス・アンフォが3日夜遅くに(mercredi 3 février 2016 22:22)報道した。

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【参考記事】

http://www.franceinfo.fr/actu/justice/article/sondages-de-l-elysee-sous-sarkozy-le-publicitaire-jean-michel-goudard-mis-en-examen-763725