2015年10月28日水曜日

ドミニカで 麻薬密輸で20年禁固の仏人元戦闘機パイロット 2人が脱走

民営高級ジェット機を使ってドミニカからの麻薬の密輸で逮捕され20年間の禁固刑が決まっていた2人の仏人元戦闘機のパイロットのパスカル・フォーレ氏(55歳)とトブルノ・オドス氏(56歳)がドミニカ共和国から逃走しフランスに帰っていた。2人は脱走ではないといっている。2人は島の近くをボートで遊覧すると嘘をついて出港し、沖合に待つ元海兵隊員の大型船に乗り込み、数日かけてアンチーユ諸島のサンマルタンに着いた。そこで元軍人からパスポートを受け取って、定期便の飛行機でフランスのシャルルドゴール空港に逃げ帰っていた。2人はフランスの裁判によって裁かれることを望んでいて、マルセイユ裁判所にこれを申請している。(パリ=飛田正夫2015/10/28 0:09日本標準時 )


2013年3月20日の夜にドミニカ共和国警察は米国情報部による支援により同国東部先端のプンタ・カーナ(Punta Cana)飛行場で尋問された。2人が操縦する民間の高級ジェット機ファルコン50の機内に麻薬(コカイン)の入った箱26個(680キロ)が発見された。2人は麻薬だとは知らなかったと言っていた。

2人は、現在はリヨンに近い家族のところにいて医者の診断を受けている。2人の弁護士は脱走ではないと言っている。
逃走を試みなかった2人の協力者はドミニカ共和国に残っていて今後の成り行きを心配しているという。10月26日に現地でBFMTVは取材している。

2人のフランス人の脱走計画が成功したことをフランスのメディアが報道した。仏極右派系国民戦線(FN)欧州議員のアイメリック・ショプラード氏は10月17日に食事時の少し前に2人の脱走計画が成功したことを知ったと証言している。同氏は5年間ドミニカ共和国と隣接する西側のハイチに5年間働いていたことから、裁判が正常に機能しないと疑っていた。この計画に多少関係しているとみられている。

組織的犯行だが、この脱走計画はヘリコプターを使用するはずだったが、リスクが多くこれを断念したという。

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