2015年7月6日月曜日

ギリシャはメルケルとサルコジに国民投票で「ノン」 新しいデモクラシーの誕生へ 

ドイツのメルケル首相は5日の国民投票を待ってから考えようと牽制していたが、10日前にはギリシャが国際通貨基金(IFM)や欧州の債権国側の条件を受諾すれば、新たな資金援助をすると脅迫していた。裏にはギリシャの欧州からの追い出しをちらつかせ、チプラス首相をやめさせて右派政党を擁立させようとする意図があったと見られている。ギリシャはこれを民主主義に反するもの、恐怖を与えるプロパガンダだとして反対していた。国民投票はギリシャが欧州諸国から離脱するかどうかを問うものではなくて、この5年間でギリシャを弱らせてきたメルケル独首相やサルコジ前大統領などの欧州債権国と国際通貨基金(IFM)のギリシャに対する債権の強引な取立処置に対し、交渉を継続するかどうかであったのである。(パリ=飛田正夫 2015/07/06 6:53日本標準時

5日の国民投票ではまだ最終結果は出てないが61%以上がこの欧州議会の要求する緊縮財政策を批判して受け入れなかった。ギリシャはチプラス首相支持者側の勝利となった。ギリシャはこの5年間でメルケルや前仏大統領のサルコジの指導の中で経済は破壊され立て直すことなどできなくなっていた。

ドイツはギリシャが金が返済できなければ、ユーロ圏から追い出すことを匂わせていたからだ。その有無をいわせない非民主主義的なやり方を、今回のギリシャの国民投票が「ノン」といったのである。サルコジとメルケルのやり方を「ノン」と批判したものだった。

このことを明快に解説したのは5日の民放BFM.TVにギリシャから出演したパスカル・ジャッツ氏であった。同氏は、チプラス(Aléxis Tsipras)首相に率いられる「ギリシャ急進左派連合」シリザ(SYRIZA)によって、財政の貧しいポルトガルやイタリアやスペインを味方にしての、新しいデモクラシーが生まれるといっている。

6日にはドイツのメルケル首相はパリに来てオランド仏大統領との意見の相違を一本化することになると報道ではいっている。欧州諸国の首脳会議は7日に開催されてギリシャの国民投票結果と今後の方向を論議することになる。

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