2015年7月18日土曜日

サルコジの最重要側近ゲアンを「共謀罪」等で起訴 パリ検事がタピ事件605億円関与追求

パリ検事は、「クロード・ゲアンの役割がタピとクレディ・リヨネ銀行(当時は国立)との係争における各段階での決算額の監視にあった」ことを、3人の担当判事は引き合いにして論じ、サルコジ前仏大統領のエリゼ宮総書記官であったクロード・ゲアン氏がそれに関与した「公共財乱用罪」と「共謀罪」での起訴を予審判事に要求した。7月17日のルモンド紙によると、セルジュ・トルネィル、ギヨーム・ダイエフ、クレール・テッポの3人の判事の調査から、サルコジ前仏大統領の指示で自動的にベルナール・タピの利益になるように違法の私設裁判が謀られていたと検事は見ている。(パリ=飛田正夫 2015/07/18 7:40日本標準時
パリ検事は、「クロード・ゲアンの役割がタピとクレディ・リヨネ銀行(当時は国立)との係争における各段階での決算額の監視にあった」ことを、3人の担当判事は引き合いにして論じ、サルコジ前仏大統領のエリゼ宮総書記官であったクロード・ゲアン氏がそれに関与した「公共財乱用罪」と「共謀罪」での起訴を予審判事に要求した。7月17日のルモンド紙によると、セルジュ・トルネィル、ギヨーム・ダイエフ、クレール・テッポの3人の判事の調査から、サルコジ前仏大統領の指示で自動的にベルナール・タピの利益になるように違法の私設裁判が謀られていたと検事は見ている。(パリ=飛田正夫 2015/07/18 7:40日本標準時)

スポーツ用品の世界的メーカー・アディダスの転売事件でその社長ベルナール・タピ氏が私設の不正裁判を組織して優遇措置を受け、不当利益4億300万ユーロ(約605億円)をフランス国家から得ていた。この事件で、サルコジ前仏大統領のエリゼ宮総書記官であったクロード・ゲアンがそれに関与した「公共財乱用罪」と「共謀犯罪」での起訴が予審判事に要求された。

ゲアン氏の弁護士は仏国営ラジオ・フランス・アンフォの質問に対し何も答えなかった。

一方、タピ氏の方も5月以来公共財侵害で起訴されて刑事裁判が始まっている。

タピの利益のための不正裁判は、最高指揮者の周囲に集団的に組織化された違法の裁判だと見られている。ピエール・エストップ(Pierre Estoup)等3人の裁判官。タピの弁護士モーリス・ラントゥルンヌ(Mourice Lantourne)、現オランジ社長で当時のクリスチーヌ・ド・ラガルド経済相の官房室長ステェファン・リチャード氏、2人のリヨネ銀行の責任者。当然、指令管轄系統にあった当時経済相のクリスチーヌ・ド・ラガルド国際通貨基金(IMF)総裁も「監督怠慢の罪」で起訴されている。

事件はサルコジ前仏大統領の足元まで騒がせているというのに、今日のパリジアン紙などは、何事もなかったかのようにサルコジ氏がスポーツ着姿で自転車に乗った写真を一面に掲載して、始まったばかりのトール・ド・フランス自転車競技に目を向けてさせている。そのタイトルは裏を知れば別の理解ができて面白い。自転車ヘルメットを付けたサルコジは「私は、急な山坂を登るのが得意」と写真に大きく書いてある。