2016年3月4日金曜日

ヨーロッパ諸国の難民受け入れは方向転換

(パリ=飛田正夫2016/03/04 8:49日本標準時)トルコ方面から海を渡ってギリシャに着いた難民は北上してマセドニア国境を越え北ヨーロッパへと合流しようとして、マセドニア警察に国境で追い返された事件が数日前に起こり、今は11500人以上がギリシャ側国境で立ち往生しながら通過できるのを待っている最近の10日間で12000人近くがイドメニ(Idomeni)にあるギリシャ国境を越えてマセドニア側に入って行った。ヨーロッパはこれまでの難民受け入れを方向転換し受け入れに制限を強化していく方向にあるが、ギリシャ本土には現在24982人の難民がいる。トルコ沿岸のエーゲ海の島々が難民受け入れ所となっていてそこに6857人がいて、次のギリシャ本土上陸を待っている。ギリシャは自国だけではどうしようもないと入っっている。

ギリシャ警察は3月3日に難民キャンプの上空をドロームを飛ばして見て不足している物が沢山あることがわかったと言っている。国連(ONU)は重大な人権危機になっていると判断している。ヨーロッパ審議会のドナルド・ツスク(Donald Tusk)委員長は、難民の増大を恐れて、総ての潜在的な経済的不法難民に対し、ヨーロッパに希望を持たせる渡し屋(バッスー)を信じてはいけない。ヨーロッパに来てはいけない。命や財産を無駄にしてはならないと発言した。

この発言に驚く国も少なくないが、ギリシャも他のヨーロッパの国々でも、今後は難民の通過国ではいられなくなるということだ。シュンゲン協定の新規約適応を考えているらしい。トルコへのシリア難民はすでに250万人を超えているがヨーロッパはトルコに資金援助してでも難民受け入れを期待しているようだ。

欧州委員会では緊急人権援助費として7億ユーロ(約1050臆円)を拠出するが、これはギリシャは10万人の難民受け入れの為に4億8千万ユーロ(約720臆円)を援助してほしいと言っている。トルコへの援助が期待されていて来週8日頃のトルコを加えての28か国欧州首脳会議で話し会われることになる。

【参考記事】
http://tempsreel.nouvelobs.com/en-direct/a-chaud/18928-migrants-grece-migrants-refugies-trouvent-moment-grece.html

http://www.francetvinfo.fr/monde/europe/migrants/video-un-drone-filme-le-poste-frontiere-grec-d-idomeni-ou-des-milliers-de-personnes-tentent-de-passer-en-macedoine_1343589.html