2014年2月2日日曜日

警察が誤魔化し隠す犯罪統計 バルツ仏内相がサルコジ時代を批判

国家警察や地方警察などの発表した強盗、暴力、盗難などの統計が市民全体の被った数字の一部だけが報告されて犯罪統計ができあがっていたことを、フランス国刑事訴訟と犯罪の監視局(ONDRP)が提示した。

その公表を前に1月23日、パリの東部近郊のセーヌ・マルヌ県を訪問した折にマニュエル・バルツ仏内相は今の政府はこのようなことをくり返さないと発言し、サルコジ前大統領時代の犯罪統計を批判した。1月23日のルモンド紙frなどが報道した。同相は犯罪統計の限界を示しそれを無くすことを訴えた。

2013年度のONDRPの統計発表白書で初めて明かされたことは、「起きた犯罪数を表していない」「市民が被った盗難や暴力数の全体に対し、国家警察や地方警察などが訴えを記録したのはそれらの部分的統計でしかない」、誤魔化した数字では実際の犯罪統計は隠されてわからなくなってしまうというものだった。

自動車やバイクの盗難、空巣などは2013年には4%増加した。それと同時に事件解明度は12.4%から11.8%と低下している。強盗件数は8.2%と急増加しているがその事件解明度は8.2%とよくなっている。2008年以来はじめて、2013年度から自動車の盗難数が再上昇化してきた。

移民による盗みなどは2008年と社会党政権が開始された2013年とを比べると14%が25%と大きく変化している。これは警察側が市民が訴える犯罪を記録化するようになったためと見られる。

麻薬犯罪はこの5年間で初めて都市部を担当する国家警察で9.5%、地方警察で7.5%の増加が記録された。バルツ内相はこれを警察の取り調べの質の向上として誇り評価している。しかしこれまでは都市部の統計は非常に少なく、郊外・地方で極端に多くなっていた。

2013年3月以来の恐喝事件数の増加はバルツ仏内相が警察に市民の訴を登録するように呼びかけたからだとは内相は受け取りたくないようだ。

パリ市内は観光の名所として犯罪数が増えることは危惧されていて、市内の犯罪届けは無視されてきた場合もある。

【参考記事】

Délinquance : la méthode Valls mise à l'épreuve
http://www.lemonde.fr/societe/article/2014/01/23/delinquance-la-methode-valls-mise-a-l-epreuve_4353006_3224.htmlhttp://www.lemonde.fr/societe/article/2014/01/23/delinquance-la-methode-valls-mise-a-l-epreuve_4353006_3224.htmlhttp://www.liberation.fr/politiques/2014/01/31/immigration-valls-annonce-27000-expulsions-en-2013-et-46000-regularisations_976859


Immigration: Valls accuse ses prédécesseurs, l’UMP parle d'«échec»
http://www.liberation.fr/politiques/2014/01/31/immigration-valls-annonce-27000-expulsions-en-2013-et-46000-regularisations_976859