2017年12月9日土曜日

スペインとフランスのバスク人がパリへ バスク独立運動(ETA)の政治犯釈放要求で1万人集会

(パリ=飛田正夫)12月9日11時30分からパリで、ピレネー山脈国境のスペインとフランス両国に跨るバスク民がバスク独立運動組織「祖国と自由」(ETA)の活動で政治犯として投獄されていて、この釈放要求の抗議集会を行う。ETAは最近は暴力と武器の使用を放棄し武器を自主回収していた。しかしこれまでのETAのバスク独立運動でテロとして牢獄に繋がれている者は多く両国で312人ほど現在いる。その内の62人がフランス人だ。彼等を釈放要求する組織がスペインとフランス側とで300ほどあって、今日9日にバスク地方からTGV超特急2台が1000人を乗せ、また65台のバスなどを使って10000万人ほどがパリに集会する。彼等はETA逮捕措置として使われた特別法の廃止と、それで監禁されている囚人釈放を求めている。特に病気の囚人の釈放を強く求めているという。フランスは、たコルシカ島独立派の台頭が先週の選挙で明確化され、明日10日の最終投票(12月10日)で決る可能性が高くなっている。その為にこのバスクのニュースは国営放送ではメディア化されないでいるようだ。


また同日9日には、フランスのロック歌手の国葬級のパレード追悼がシャンゼリゼ大通を凱旋門からコンコルド広場へとくだり、王宮通りの奥に鎮座するマドレーヌ寺院までジョニー・アリディーの好きだったモーターバイクを連ねて行進することが、一昨日に論議の末に決まったようだ。この歌手の晴れやかさを装ったパレード葬儀は、パリでのETAの政治犯釈放抗の行進デモの存在を、コルシカ島独立選挙の最終投票(12月10日)の前日ということもあって政府がメディア化させたくないということなのかもしれない。これは当然、これまでフランスの政治家が無関心を装ったスペインのカタルーニャ独立の胎動と大きく関係しているのはいうまでもない。
バスク独立運動戦線(ETA)メンバーの政治犯を釈放要求する行進デモの開催は、12月9日11時30分からパリのモンパルナス国鉄駅近くのPlace du 18-Juin-1940年広場から始まる。昼過ぎにはアンヴァリッド廃兵院裏の広場に到着する。パリでは「外街路のデモクラシー」を支持する「フランス不服従党」の党首ジャン・リュック・メランション( Mélenchon)らがこれを迎える。(日本時間 09/‎12/‎2017 ;11:08)(仏時間‎09/‎12/‎2017 ;03:08)

【参考記事】
http://www.sudouest.fr/2017/12/08/droits-des-prisonniers-basques-pres-de-10-000-personnes-attendues-samedi-a-paris-4017968-4018.php
http://www.europe1.fr/societe/a-paris-une-manifestation-pour-alerter-sur-le-sort-des-prisonniers-basques-3515339
https://franettese.blogspot.fr/2012/11/blog-post_8372.html
http://www.liberation.fr/france/2017/12/08/a-paris-samedi-les-basques-seront-dans-la-rue_1615311