2016年1月30日土曜日

ドイツで手榴弾や火炎瓶で難民施設が攻撃 メルケル退陣も論議

(パリ=飛田正夫2016/01/30 2:22日本標準時)ドイツの難民受け入れ者センターや難民希望者の家屋内に火炎瓶や手榴弾などの爆発物が投げ込まれる事件がドイツ南東部の黒い森地方で多発しているとドイツ警察が29日に発表した。今朝01時15分頃にシュトゥットガルトを州都とする仏アルザス地方に隣接するバーデン=ヴュルテンベルク(Bade-Wurtemberg)州のスイスのチューリヒとフランスのストラスブールの間にあるヴィランゲン・シュワイニンゲン(Villingen-Schwenningen)で爆発物が警備員によって発見されてから難民関係の20家族が避難した。今のところは、犯人はわかってない。2015年度は110万人の難民を受け入れたドイツだが、最近は急激な難民の国内増加を恐れる動きがあった。難民家族に対する犯罪の増加は前年度比で20015年は、6倍の173件と増加している。特に年末にケルンで起きた150人ほどが被害を受けたとする集団的性暴力行為がアフリカ北部の難民の犯行だと見られている。これが政治的論争となっていて、メルケル首相の責任が問われて立場が危うくなっている。29日に出た週刊紙Focusの世論調査では、40%のドイツ人がメルケル退陣を希望している。仏国立応用科学研究所(Insa)の調査では、ドイツ人のメルケルへの辞任要求(45,2%)は難民対策の彼女の政策だけではないというのである。パリジィエン紙などが報道している。

29日に出た独の代表的な保守自由主義派の週刊紙Focusの世論調査によるとメルケル首相への反感は移民・難民受け入れで余りにも気前のよい ものだったようだ。キリスト教の人権思想の限界でもあるが、目先の事しか考えない因果を忘れた無頓着な大風呂敷を広げて見せたということか。

ドイツ司法警察では、これは難民資格要請の家族への攻撃で爆発物が使われたのは初めてだといっている。しかし、この爆発物に点火装置がついていたかは今の所は疑問視されている。ドイツの法務大臣は多くの難民を受け入れている西部地方のノルトライン=ヴェストファーレン州(Nordrhein-Westfalen州都はデュセルドルフ)や南部のバイエルン州(Bavière州都はミュンヘン)に準ずる地方の一つであり、恐ろしいことだと言っている。

【参考記事】
http://www.leparisien.fr/faits-divers/allemagne-une-grenade-lancee-contre-un-foyer-de-refugies-29-01-2016-5497461.php

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http://franettese.blogspot.fr/2016/01/blog-post_10.html