2014年7月13日日曜日

サルコジの嘘をルモンド紙が暴露 携帯電話の盗聴会話の内容は「権力関与」

ルモンド紙がサルコジ前仏大統領の嘘を糾した。警察が行ったサルコジ氏とその弁護士とチェリー・ヘルゾグ氏との携帯電話盗聴での会話内容を発表した。サルコジ氏は7月1日から2日にかけて仏大統領では初めての拘置がなされて、「国家機密情報侵害」「権力関与」「職業機密侵害」「汚職」の容疑でパリ裁判所に起訴された。サルコジは2日夜に仏民放テレビTF1に出演して自分の身の潔白を証言した。このサルコジを見たフランス人は900万人以上の視聴率があった。

TF1に出演したサルコジ氏は,その時は自分の弁護士ヘルゾグ氏に対して携帯電話で、裁判官ジルベール・アジベール氏をモナコ公国の国家審議員に推薦する支援をするべきかと尋ねてきたので、私はしない方がよいといったのだ。だから「権力関与」なんてありえないし、「汚職」なんてどういうことなのか?私を屈辱しようとしているものでスキャンダルなものだといっていた。

ところがルモンド紙の明かしたサルコジ前仏大統領とその弁護士ヘルゾグ氏との盗聴会話録音の内容によるとそれがサルコジ氏の主張とは異なるものであった。

サルコジ前大統領の後押しでモナコの国家議員推薦を働きかけて、アジベール裁判官が欲していたモナコ審議会議員の席をサルコジは獲得してあげることを約束している。その計画を打ち合わせた電話会話では、「私が援助してあげよう」とサルコジ。これに対しヘルゾグ弁護士は「アジベール判事はよく仕事をするだろう。え、どうだ」「特に、彼がやった内部の件ではね」この「内部の件」とは、ベッタンクール事件で、アジベールが裁判所内の裁判の動きをサルコジ陣営に流したことを指すとみられていて、サルコジ拘置はこの「権力関与」の容疑から始まっている。

サルコジは途中で、ベルゾグ弁護士が盗聴を恐れてポール・ビスムス(Paul Bismuth)の偽名で新たに買い換えてサルコジに使わせていた携帯電話も盗聴されていることを察知して、計画を急速に変更してモナコには行ったが要人とは会わず帰ってきたと見られている。

自分の目的遂行で公務員に報酬や恩恵を授けることは許されてなく、約束だけでも犯罪になるためにサルコジ氏は窮地に陥ったといえる。