2016年2月17日水曜日

移民・難民をギリシャが「ホットスポット」で受け入れを公式に開始  

(パリ=飛田正夫2016/02/17 10:58日本標準時)16日、ギリシャへの移民・難民選別通過記録所(ホットスポットhot-spot)は5カ所あるが、その内のトルコ沿岸に近いエーゲ海諸島にあるギリシャ領の島の4カ所(レスボス島、ヒオス島、レロス島、サモス島)で公式に稼働しだした。ヨーロッパへの第一の関所になる。これは欧州議会が昨年秋に予告し約束していたもでようやく2月中旬になって施行されることになった。5番目のコス島(Kos)の開設が遅れているのは住民や市が土地の観光事業に悪影響を及ぼすとして反対しているからだという。これに関しギリシャのパノス・カメノス(Panos Kammenos)防衛相は記者会見を開いて問題点を話していきたいとしている。ギリシャのアレクシス・チプラス首相は18日から開催が予定されている欧州議会で、数千人の「難民」が毎日流れ込みヨーロッパ国境閉鎖の問題が立ち現れる危険性が出て来ている中で、ギリシャ領内への流入を制御するパートナーとして報告する予定だ。

冬になっても移民・難民・移動民の数は減少していない。2016年1月から既に海路でヨーロッパ到着した数は、83201人で、死亡者及び行方不明は410人を数えている。経路はトルコからギリシャに渡りバルカン半島を北上しオーストリアやドイツに入るケース。リビアやチュニジアかマルタ島を経由してイタリアに入って来るケース。モロッコから海峡を渡ってスペインに入るケースが主だ。


一方で、中央ヨーロッパ諸国4国(チェコ、ポーランド、ハンガリー、スロヴァキア)の首脳は、移民・難民の流入を抑えるやり方として、バルカン半島の国々がギリシャとの国境閉鎖をすることを条件に、援助する構えのあることを14日にロイター通信にチェコのボスラヴ・ソボタカ首相が発表しているという。

【参考記事】
http://www.libe.ma/Les-hot-spots-ouvrent-en-Grece-en-debut-de-semaine_a71741.html
http://www.ouest-france.fr/monde/migrants/migrants-en-grece-quatre-des-cinq-hotspots-ouvrent-sur-les-iles-4039207