2011年9月29日木曜日

現金封筒は「いかに仏政治家へ配られたか?」ベッタンクール元会計士が証言


Bettencourt : l'ex-comptable met en cause Woerth
http://youtu.be/oKYk9wtKpg8

リリアン・ベッタンクール事件は、2007年の仏大統領選挙でサルコジ氏の選挙会計役で当時の財務相でもあったエリック・ブルト氏がベッタンクールさんの邸宅を訪問して現金を受け取ったというもので、ベッタンクールさんの元会計士クレール・チブーさんがこれを証言した。ブルト氏の訪問時に現金封筒はどのようにして政治家へ配られたのか?そして自分が受けてきた圧力をチブーさんが証言したと、28日の左派系新聞リベラションfr.が特別インタビューを伝えている。ブルト氏の政治的な役職と立場の関係で、また、サルコジ氏と前妻のセシリアさんも邸宅には来ていたとチブーさんの証言から、「収賄」と(2007年の)「大統領選挙への不正政治資金調達」が裁判所の関心の焦点になってきている。


http://youtu.be/DCv6y1P1oLI

Affaire Bettencourt : l'ex-comptable entendue


リリアン・ベッタンクール事件の焦点は、ナンテール裁判所判事のプレボスト・デェスプレズさんが担当していたが、そこにデェスプレズさんに対抗するサルコジ大統領側近のナンテール裁判所検事のフィリップ・クロワ氏が介入した。次第にリリアン・ベッタンクール事件は親子の事件ではない政治家への現金手渡し疑惑という財政面での調査がボルドー裁判所に移されて進められてゆく。

これはクロワ検事がサルコジ大統領から任命されたもので、チブーさんの弁護士はリリアン・ベッタンクール事件というのは当初からサルコジ氏のいるエリゼ大統領官邸が介入していたものだと考えているようだ。

ボルドー裁判所前でジャーナリストに発言したチブーさんの弁護士はクロワ検事の介入とは、サルコジ大統領がリリアン・ベッタンクールさんを2度エリゼ大統領官邸に呼び、ベッタンクール(リリアンさんの娘)さんからの事件の収拾が依頼された後に決まったものだと話した。現金の手渡しは、当事者らの手帳記録から日程が一致しているといっている。

当時の多くの司法官は、クロワ検事がサルコジ氏の指名でベッタンクール事件の財政面(ベタンクール親子の係争)を担当することには反対を表明していた。サルコジ大統領に深く関係する事件が絡んでいるために権力から独立した調査担当検事によっておこなわれることを望んでいた。

9月14日にボルドー裁判所に出廷したチブーさんは、3人の予審判事ジャン・ミッシェル・ジャンティ氏ら(Jean-Michel Gentil, Cécile Ramonatxo et Valérie Noël)による長時間の質問に明快に答えている。当初のベッタンクール事件はその娘さんとの財産争議に関する事件であった。

これを担当していたナンテール裁判所判事のプレボスト・デェスプレズさんは9月23日にベルサイユ高等裁判所の裁判長と会見して証言した。それは9月1日に出版されたルモンド紙のジャーナリストが書いた「サルコが私を殺す(Sarko m’a tuer)」(Gérard Davet と Fabrice Lhommeの著書)の中で会計士チブーさんの証言とは別に、ベッタンクールさんの看護士の証言をデェスプレズ判事が話していたからであった。

これらの証言から、2007年のサルコジ氏の大統領選挙への資金の流れとの関係で、法的に正しく運用されていたかが判事の関心の中心になっている。

クレール・チブーさんの証言は決定的で、ベッタンクールさんの財産管理会社(クリメーン社)の責任者パトリス・ド・マイストル氏の指示で会計士のチブーさんが凱旋門近くのグランド・アルメ大通の銀行から何度も現金を引き出してきたという。現金はド・マイストル氏からエリック・ブルト前財務大臣に手渡たされた現場はチボーさんの証言では一度だけ見たという。

これまでド・マイストル氏もブルト氏もこれを否定してきたが、ボルドー裁判所の調査が進む中で数週間後には事件が明快になるだろうといわれている。多くの調書から次第にチボーさんの証言は真実味を帯びてきている。

その調査の過程でルモンド紙のジャーナリストであるガベ氏が、「サルコが私を殺す」を書いた。ルモンドの同ジャーナリストの携帯電話での会話が当局によって盗聴されていたことも表面化した。9月28日には、クロワ検事は裁判所への出廷が求められて、盗聴行為が2010年に決められた法律に順じたものかを調べることになった。

司法官が関心を示しているのは、現金を受けたとするド・マイストル氏にエリック・ブルト前財務大臣がフランスの褒章であるレジョンドオヌール勲章を出していることだ。その後にブルト前財務大臣の妻フローランスさんはド・マイストル氏が担当するリリアン・ベッタンクールさんの財産管理会社(クリメーン社)に入社しているなど調査の進展はサルコジ氏のいるエリゼ大統領官邸にとって厄介なものになってきた。

これに対し、カラチ事件で目下フランス国から出られなくなっている武器商人レ バノン人ジアド・タキエディン(Ziad Takieddine)氏の友人のジャン・フランソワ・コッペ国民運動連合(UMP)議長は、「全く受け入れられないことだ。大統領を狙った個人攻撃である」と決まりきった反論を落ち着かない表情で話した。


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【参考記事】
http://www.liberation.fr/politiques/01012362435-nicolas-sarkozy-et-cecilia-faisaient-partie-des-visiteurs

«Nicolas Sarkozy et Cécilia faisaient partie des visiteurs»

http://www.liberation.fr/politiques/01012362431-claire-thibout-rouvre-la-plaie-bettencourt

Claire Thibout rouvre la plaie Bettencourt


Bettencourt : l'ex-comptable met en cause Woerth





http://youtu.be/rTGF6eahxNc


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