2015年7月2日木曜日

ギリシャの欧州離脱問題で サルコジとオランドが「批判・反批判」「火に油を注ぐ」人は「火事場の利」を狙う人

ドイツのメルケル首相は7月5日のギリシャの国民投票を待ってから交渉を再開すべきだとしているが、フランスのオランド大統領は逆に、今すぐに交渉を再開しなければ手遅れになると心配していてここにギリシャの欧州離脱をめぐる欧州内での基本的意見の対立が残っている。サルコジは前大統領時代にギリシャが国民投票へ持ち込むことに反対し圧力をかけて止めさせていた。今オランドは、ギリシャの民主主義を尊厳して対応していることがサルコジには面白くないのであろう。世界から比較されることを恐れているからだと考えられる。急場で、「火に油を注ぐ」人は「火事場の利」を狙う人が多いのである。サルコジは、オランドを「予測外れ」で間違っていると紙でも燃やすようにして批判した。ルモンド紙はこの文脈でオランド大統領は自国フランスには危険はないといっていると報じた。ルモンド紙は、オランドが交渉を継続する意思のあることを主張していることをよく説明していないようだ。(パリ=飛田正夫 2015/07/02 1:13日本標準時)

ギリシャの現状に関し私的見解を述べたサルコジの経済診断は無責任だとバルツ仏首相は批判した。ギリシャと債務国との交渉は現在途絶えていて、可能性だけが残されている。バルツ首相はるモンド紙に掲載されたサルコジの主張「ヨーロッパは自分(サルコジ)によって発展させられた」という見解を厳しく批判した。

バルツ首相は国会で、「ギリシャと債権国との合意はまだ可能であった」。サルコジの名前は出さずに、「火に油を注ぐ発言こそ」「無責任きわまりないのである」と強調し、厳しく批判している。

現在の時点では交渉が難しいが合意は今も可能である。しかし事態は厳しくなっている。私が、みんなに期待したいのは冷静になって自分の発言に責任を持つことだ。フランスは経済防衛の壁などの中にはいないし、それと戦っているのである。バルツはさらに、「このようなギリシャがユーロ圏から出て行くとする、即興の情勢診断は論議を無益なものにするとサルコジの考えを否定している。

【参考記事】

ギリシャの欧州離脱問題で サルコジとオランドが「批判・反批判」「火に油を注ぐ」人は「火事場の利」を狙う人

Grèce, immigration, Libye... ce que propose Nicolas Sarkozy
http://www.lemonde.fr/economie/article/2015/07/01/grece-immigration-libye-ce-que-propose-nicolas-sarkozy_4665839_3234.html