2014年8月17日日曜日

「ロマ人」を「ナチスは殺し足らなかった」  市長の人種差別発言に仏で有罪判決 

キャラバン生活の東欧からの移民「ロマ人」
キャンプ(写真撮影は筆者)
昨年、フランス南西部のショレの市長ジル・ボールドレイクスは東欧からの移民の「ロマ人」やキャラバン移動生活者の「旅の人々」に対し、「ヒットラーは彼らを十分に殺害してなかったのかもしれない」と発言したことで、昨年1月に有罪になり上訴していたが、今回の8月12日のアンジェ裁判所の再審は、第一審判決を認め「反人権の人種差別発言」に3千ユーロ(約45万円)の罰金刑を同市長に宣告した。ショレ市長側は仏最高裁判所まで争うと弁護士のピエール・ブロッサー氏は宣言している。人種差別反対の人権擁護団体SOSラシズムは、「ロマ人」は欧州でもっとも人種差別でスディグマ化されているもので、人種差別的怨念を彷彿させる公人の市長発言は嘔吐を催す。今回の裁判所の判決を歓迎し、厳重な処罰をすべきであると述べている。
ボールドレイクス市長のこの人権侵害の発言は公共の場所で発言されていて録音されている。

2013年7月21日に、ショレの農業地帯で不法に侵入し住んでいた「ロマ人」や「旅の人々」を調べに見に行った同市長は、あるジャーナリストに対し「ヒトラーは彼らを十分に殺害してなかったのかもしれない」とナチスを歓迎する話をした。この発言を同市長は翻すどころか反省もなく後悔もしてないという。第二次世界大戦ではナチスはユダヤ人を強制収容所に送ったが、ロマ人やホモの人々も同様にして送られたことはあまり知られてない。

最後まで落ちた人というのはキリスト教社会の思考では再び浮き上がることができないために、犯した罪を悔い恥じることはないようだ。

【参考記事】http://www.franceinfo.fr/actu/justice/article/propos-anti-roms-gilles-bourdouleix-condamne-en-appel-une-amende-de-3-000-euros-548821

Propos anti-Roms : Bourdouleix condamné en appel à 3.000 euros