2014年2月13日木曜日

サルコジ氏の顧問役が大統領選挙の作戦会議など盗聴録音 ルポワン誌が暴露

サルコジ前大統領の顧問役であったパトリック・ビュィッソン氏は2013年の大統領選挙の作戦会議などの会話をサルコジ氏に話さずにポケットに隠した録音機で何度も録音盗聴していたと12日発売のル・ポワン誌が暴露して書いている。ビュィッソン氏は当時問題になっていたエリゼ大統領官邸の世論調査の専門家であった。

ビュィッソン氏はル・ポワン誌を「虚言報道」で訴えたがパリ高等裁判所は訴えを却下した。そのためにビュィッソン氏は支持をクリスチャン・トビラ法相に支援を求めている。


2013年に司法調査が開始されて4月には、サルコジ前大統領時代の「エリゼ官邸世論調査事件」としてビュィッソン氏の別荘やパリの家が家宅捜査された。押収された資料はセルジュ・トルネイ判事とロジェ・ル・ロワール判事の手元にあるとインターネット新聞のメディアパー社は書いている。

ビュィッソン氏はサルコジ氏を盗聴したことに関して明確に否定してはいないという。このことをメールで問い合わせたが今のところビュィッソン氏は何も答えてないと「メディアパート」はいっている。

ビュィッソン氏の弁護士ジル・ウィリアン・ゴルドナデル(Gilles-Willian Gldnadel)氏がル・ポワン誌で書かれたような物はなにも家宅捜査で見つからなかったと答えていることで、「メディアパート」はそれならばどんなものが出てきたのかと知ろうとして調べた。

押収されたビュィッソン氏のコンピューターの削除された情報を特殊警察班が再生してみると、オピニオンウェーやイホップ、ソシオヴィジョンのなどの調査会社の名前が出てきたという。

個人名ではサルコジ前大統領のエリゼ大統領官邸総監クリスチャン・フレモン(Christian Frémont)氏やサルコジ氏の戦略参謀で大統領選挙でのスローガン「強いフランス」の考案者であったジャン・ミッシェル・ゴーダー(Jean- Michel Goudard)氏や、調査会社ソフレス(TNS-Sofres)社長デニス・デルマス(Denis Delmas)氏の名前があった。さらにピエール・ジャコメッティ (Pierre Giacometti)氏やアラン・ペロン(Alain Péron)氏といった一番甘い汁を吸ったといわれている元調査会社オピニオンウェーの相談役の名前が浮かび上がってきている。

「エリゼ官邸世論調査事件」というのは2007年から2012年にエリゼ大統領官邸が巨額な経費を使ってフランス国民を各方面から世論調査したもので複数の調査会社を使っているが一般公示をしてはいなかった。2012年の大統領選挙候補であったサルコジ氏は一銭も支払ってない。そのためにこの世論調査はいったい誰が支払ったのか疑問視されている。

家宅捜査では調査官は録音機を手に入れていなかった。汚職と戦う協会アンチコー(Anticor)もそれをこの段階で聞いてはいなかった。

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【参考記事】

Patrick Buisson : un dictaphone à l'Elysée ?

http://tempsreel.nouvelobs.com/politique/20140212.OBS5988/quand-patrick-buisson-enregistrait-nicolas-sarkozy-a-son-insu.html

http://www.liberation.fr/politiques/2014/02/12/patrick-buisson-va-porter-plainte-contre-le-point_979815