2016年2月4日木曜日

ベルギーで「難民に食料をやるな」と叫ぶキリスト教系議員 慈善の心も無し 

(パリ=飛田正夫2016/02/04 7:58日本標準時)1日にフランドル地方のラジオで、フラマン系キリスト教民主党のカルル・デカルウエ(Carl Decaluwé)議員が、「難民に食料をやってはならない。そうでないと他の者が来るからだ」と呼びかけた。3日に、10人ほどの難民が、監視の少ないことから簡単に英国へ渡ることが出来ると考えて、フランスのカレとダンケルクの難民キャンプからベルギーのゼーブルグ(Zeebruges)港へ移動したからだ。この議員の発言が議論をよんでいいる。住民は、キリスト教政党なのにどうして慈善を拒否させるのかわからない?と言っている。世界の医療団は、もし我々が援助しなければ難民を更に不当な渡し屋(パッスー)の手に委ね、更に深い不平等の中に突き落としてしまうことになると言っている。この発言で逆に住民の難民への食糧提供が拍車がかかっているという。デカルウエ議員の発言はまるでアヒルやカモメに餌を禁止しているようだとメディアからも揶揄されているらしい。人権擁護団体などは2日夜に暖かい食事を約35人ほどの難民に提供したと現地フラマン紙(Het Laatste Nieuws) では報道しているという。

しかし同フラマン紙は、デカルウエは正しい。彼等難民をブリュッセルへ追い返さなければ、第二のカレにゼーブルグはなってしまう、という別の住民の意見も紹介している。

ベルギーの内務大臣ジャン・ジャンボン氏は、カレのようにゼーブルグとその周辺に難民テントを張ることは許さないと言っている。

ベルギーの非政府組織(NGO)のCiréは、難民も同じでカレと同じくはなって欲しいとは思ってないと反応した。ジャングル化を避ける最良策は、難民の離散した家族を合体させ、難民の権利を施行可能にするために、フランスとベルギーと英国の間を確実に合法的な方法で行き来できるよういにすることであると付け加えている。

【参考記事】
http://www.lefigaro.fr/international/2016/02/03/01003-20160203ARTFIG00320-un-gouverneur-belge-recommande-de-ne-pas-nourrir-les-refugies.php

http://www.lemonde.fr/europe/article/2016/02/03/en-belgique-un-gouverneur-appelle-a-ne-pas-nourrir-les-refugies_4858762_3214.html